こちらの記事は学修目標・出題要項について解説いたします。
前回の記事では
〈歯学部出題形式〉どのような形式の出題なの?出題形式について詳しく解説します!
と題してCBTの出題形式について詳しくお話ししました。
では、学修目標・出題要項について解説いたします。
みなさんはモデル・コア・カリキュラムをご存知ですか?
CBTの出題要項を語る上で歯学教育モデル・コア・カリキュラムは必須ですのでまずどのようなものか説明からはじめます。本来大学のカリキュラムは大学ごとに独自に構成されるものです。
しかし、歯学部の場合は大学卒業時に歯科医師の資格に相応しい必要最小限の基本的な資質・能力を持ち合わせる必要があります。
そこで医学生・歯学生が卒業までに最低限履修すべき教育内容をまとめたもの。それがモデル・コア・カリキュラムです。一般的にコアカリと略します。したがって、CBTで到達すべき学習目標は、「モデル・コア・ カリキュラム」に準ずることとなります。
現在歯学部のCBTは平成22年度改訂版歯学教育モデル・コア・カリキュラムをもとに出題されております。この記事では平成22年度改訂版歯学教育モデル・コア・カリキュラムとCBTの関係についてわかりやすく解説します。
歯学教育モデル・コア・カリキュラムはAからFの6項目に大別されております。さらにそれぞれ小項目が存在しますがここでは大項目をもとに解説致します。
A 基本事項
B 社会と歯学
C 生命科学
D 歯科生体材料と歯科材料・機械
E 臨床歯学教育
F臨床実習
以上が歯学教育モデル・コア・カリキュラムの大項目です。
このうちF臨床実習を実施するための試験がCBTでありますのでCBTではAからEについて問われます。
CBTでは歯学教育モデル・コア・カリキュラムの項目別に出題割合が決まっています。問題集などにも必ず記載されているはずなので手元にある歯学生はそちらもご確認ください。
A 基本事項 4.2%
B 社会と歯学 8.3%
C 生命科学 25.0%
D 歯科生体材料と歯科材料・機械 4.2%
E 臨床歯学教育 58.3%
E臨床歯学教育が半分以上。C生命科学が4分の1を占めていることがお分かりいただけるかと思います。
CBTではあたる問題により教科の偏りがあります。なぜならそもそも出題要項が歯学教育モデル・コア・カリキュラムであり大学教育における科目によらないからです。
科目ごとに頭の中で整理することも大切ですが、CBT出題要項である歯学教育モデル・コア・カリキュラムも必ずチェックして対策しましょう!
最後に一点注意事項があります。
⚠︎2021年12月から開始する2022共用試験より平成 28年度改訂版歯学教育モデル・コア・カリキュラムから出題予定。つまり出題要項の変更がありますのでくれぐれもご注意ください!
歯学教育モデル・コア・カリキュラム変更点についてまとめた記事は以下のリンクよりご覧ください↓
CBTに関する次の記事↓
〈歯学部CBT試験内容・仕様〉試験はどのように行われるの?人によって問題が違う?プールがあるって本当?難易度も人によって違うの?