Q&A 日常の疑問ver.

〈Q&A〉コロナ対策 医療現場における正しい手の洗い方法

みなさんはどのように手を洗っていますか?

コロナ対策として手洗い体操が流行りましたね。今回は正しい手の洗い方をご紹介いたします。

ご紹介するのは医療現場で実際用いられている手法です。コロナ対策として知るべき手洗いの知識もまとめました。ぜひ日常に取り入れてみてください。

正しい手の洗い方?

手洗いラビング法・ウォーターレス法

ラビング法(ウォーターレス法)とは

今回ご紹介する手の洗い方はラビング法です。ウォーターレス法ともいいます。

ラビングとは日本語に訳せば擦式消毒。

通常の石けんでの手洗い後、アルコール擦式剤で消毒。消毒は水を使わずアルコール擦式消毒剤のみで行うのがウォーターレスといわれる所以です。

ラビング法が推奨されている理由

2002年CDC手指衛生ガイドラインの発表以来注目されています。

2002年以前の「石鹸と流水による手洗い」から「アルコール擦式手指消毒薬による手指衛生」を第一選択とする基本方針に大転換が起こりました。

ラビング法は欧州では以前からよく行われていた方法でした。日本では2002年CDC手指衛生ガイドラインによる基本方針の大転換を契機に採用する施設が増加。現在においても増加傾向にあります。

CDC手指衛生ガイドライン

CDCとは米国疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)。CDCにより発表された医療現場における手指衛生のためのガイドラインです。手指衛生に関する科学的データを評価し、医療現場における手指衛生行動を改善するため作成。

参考文献として原文と訳本を添付します。

CDCガイドラインの原文

CDC. Guideline for Hand Hygiene in Health-Care Settings. MMWR 2002; 51 (RR-16) .

https://www.cdc.gov/mmwr/PDF/rr/rr5116.pdf

CDCガイドラインの訳本

満田年宏 監訳. 医療現場における手指衛生のためのCDCガイドライン.

https://med.saraya.com/gakujutsu/guideline/pdf/h_hygiene_cdc.pdf

なぜラビング法が医療現場にて推奨されているかご理解いただけましたでしょうか。

本題に入ります。

ラビング法・ウォーターレス法による手洗い方法

手順

肘上10cmまで滅菌流水で素洗い

約5ml消毒液を手に取る

指先から肘上5cmまで万遍なく擦り込む

少量の水道水を加えて消毒液を擦りながら次の手順で手を洗う

手掌(手のひら)→手の甲→爪とその周り→指の間→拇指の背側(親指の裏側)→手首→前腕(手首から肘まで)→肘

水道水で指先から肘まで洗い流す

⚠︎肘より上には水を流さない

指先から肘まで水の伝う方向が一通になる必要があります。ドラマの外科医が手を拳から肘まで水で流しているイメージ。

ペーパータオルで手掌・手背を拭き取り次に肘まで拭き取る

⚠︎ここでも一方通行

戻ってしまうと汚染されてしまうので必ず一方通行で指先の方向に戻ってはいけません。

アルコール手指消毒薬ex.ウェルパスを擦り込み乾燥させる

手掌→手背→前腕部

に一度揉み込んだら再度

手掌→手背→指先→指間→拇指

の順にアルコールを擦り込みます。

これが実際に医療現場で行われている手洗いです。

日常でラビング法をそのまま行うことは困難かと思いますので、Ace♠︎なりに日常で抑えるべきポイントをまとめました。

コロナ対策として知るべき手洗いの知識日常の手洗いで気をつけること

綺麗な手で汚いものを触らない

どんなに綺麗にしても汚いものを触った瞬間から汚染されます。まずは基本的な考え方を抑えてください。

水を流すのが一方通行な理由でもあります。汚い水が垂れてくればそこは汚染されます。指先が綺麗。肘より上は汚いと考え一方通行に水を流しているのです。

水道の蛇口はなるべく触らない

意外と盲点なのがこれではないでしょうか。先程紹介しましたが、どんなに綺麗にしても汚いものを触った瞬間から汚染されます。

医療現場では足元にペダルがあり手で水を止めることは絶対にありません。

一般家庭で一切蛇口周りを触らず水を止めることは不可能かもしれないですがレバー式であれば肘で下げて手指の汚染を防ぐことも一つでかもしれませんね。

手を洗う手順をきめる

洗い残しがないようにすることが大切です。ラビング法に倣った順序で手を洗うことをおすすめします。

手掌(手のひら)→手の甲→爪とその周り→指の間→拇指の背側(親指の裏側)→手首………(→前腕(手首から肘まで)→肘)

⚠︎このとき親指の付け根を入念に

1番洗い残しのある場所です。

最後に

医療現場で実際用いられている手指衛生方法をご紹介いたしましたがいかがだったでしょうか。

コロナ対策として知るべき手洗いの知識-日常の手洗いで気をつけること-

として日常への応用をまとめましたので見直すべき考え方があれば幸いです。

正しい知識でコロナに立ち向かいましょう!

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