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〈Q&A〉歯科医院の選び方

こんにちは。95日毎日更新継続中。こちらは97記事目の投稿です。100記事目前。ラストスパート需要が高いであろう記事を配信してまいります。

おすすめの歯科医院

どの歯医者さんがおすすめか?

本当によく聞かれる質問です。この質問に答えることはタブーでしょう。しかし、歯学部生blogはあくまで一歯学生個人のブログ。今日は一個人の意見を述べさせていただこうと思います。この記事を読んで考え方を少しでも変えていただければ幸いです。

⚠︎一個人の本音ですので、あくまで参考程度とお考えください。

保険診療と自費診療

みなさんは歯科医院にかかるとき保険証を提出していますか?保険証を窓口で提出している場合は多くが保険診療による3割負担。

歯科診療には上記の保険診療と自費診療が存在します。

自費診療の例

みなさんにわかりやすいところで矯正歯科(歯を並べる分野の総称)は歯科における自費診療の代表です。

保険診療と自費診療の違いは何か?わかりやすくお伝えするならば疾病に対する処置は保険がおりる。つまり、歯並びが悪いことは病気ではないので保険の対象外となる。ということになります。

例外として上顎骨(上の歯が植わっている骨)や下顎骨(下の歯が植わっている骨)

が大きすぎる、小さすぎる。もしくは顎が非対称の場合は顎変形症などの疾患名がつけられ、診断が下りた場合保険の矯正治療をうけることができます。ただし、オペ/手術が必要となるケースのみです。これらを外科的矯正治療といいます。

保険診療と自費診療の違い

保険がおりるかおりないか(保険診療か自費診療)はまず1つ制度の問題です。

そして、歯科保険制度では歯科医師の技量が一律であるという前提のもと値段が定められています。

この値段は一介の歯科医師にはどうにもできません。国のお役人様が決めていらっしゃいます。見直しや保険適用の治療が増えることはありますが、概して相場は決まっており、その値段こそみなさんの歯科診療への価値基準に相当するのではいでしょうか。

歯科保険制度の矛盾

なぜ保険についての話から始めたのか。理由がありますので暫しお付き合いください。保険は弱い立場の人もみな平等に医療をうけるための手段です。しかし、その制度や料金設定に対し疑問を持っている歯科医師は大勢いることは事実です。国民皆保険制度こそ日本の歯科医療が衰退する原因であるとすら考えます。なぜなら、歯を残す処置に対する点数が低いことがまず挙げられます。

歯を残す処置に対する点数が低く採算が取れない。そんな声を耳にすることが多々あります。

医療人は世のため人のためという精神が一般の方より強い人が大勢います。しかし、皆が聖人君主ではありません。大学病院を除く市井の開業医の多くが術者であり経営者でもあります。歯をのこす処置よりも抜いたり入れ歯にする方がなぜ収入になる仕組みなのでしょうか。保険制度が見直され大きく舵がきられない限り歯科保険制度には否定的な姿勢を取らざるをえないでしょう。

自費診療

保険診療に否定的な姿勢の先生の多くは自費診療を行っていらっしゃいます。分野に問わず。自費診療では技量が伴わなければ淘汰されます。患者さんの歯を残すことに重きをおけば保険診療を行うことはできませんし、技術があるからこそ自費診療ができるのです。

注意点

自費診療をしているから治療がうまいというのは絶対的指標にはなりえません。なぜなら経営手腕に優れているが故に生き残っている場合もあるからです。

セカンドオピニオン

手術直前すら私たちには手術を拒否し、セカンドオピニオンを受けることができます。セカンドオピニオンとは主治医以外の医師に求める第2の意見。主治医との信頼関係があればセカンドオピニオンの必要はありません。しかし、処置の内容には納得がいかない場合は必ず申し出てください。患者さんの理解がなければ歯科医師は侵襲を加えることはできないのです。

今日の本題「おすすめの歯科医院」

保険診療と自費診療の違いでもお話ししたとおり、歯科保険制度では歯科医師の技量が一律であるという前提のもと値段が定められています。この前提にそもそも疑問を持つべきではないでしょうか。

歯科医院を尋ねられるとき、まず家の場所の周辺でないかと問われます。その前提を取り払うべきです。みずからの体を預けるわけですから診断力がある歯科医師にかかるべきでしょう。特に悩みが明確であればその分野を専門にしている歯科医師にかかるべきでしょう。

医科であれば処置のひとつひとつは命にかかわります。しかし歯科は「歯がダメになれば抜けばいい。」そんなふうに考えられてはいないでしょうか。

心臓の手術を任せるためには遠方ヘ行くけれど歯科医院は近くで。本当にその考え方でいいのでしょうか。

価値基準は人それぞれです。しかし、いま日本に蔓延る口腔健康管理の関心の低さは先進国とは思えないものではないでしょうか。社会全体の流れがすぐに変化することは期待していません。しかし、この記事を読んでくださった方が、考えを変えるきっかけになればこれ以上嬉しいことはありません。

当たり前と思っていることは決して当たり前ではないのです、今一度見直していただけませんか?

最後に

どんなに遠方になろうと、信頼のおける歯科医師にかかるべきだと考えます。積極的な治療は歯を悪くする原因にもなりえます。どうか、ご自身の歯で1日も長く過ごせる、そんな治療をしてくださる歯科医師にかかってください。治療方針は千差万別。歯科こそセカンドオピニオンの意味があるとわたしは考えます。納得がいかない処置は拒否していいのです。

歯科界には志高く素晴らしい先生が確かに存在します。みなさんが求めている分野の先生に出会えることを心から願います。どうか安易な考えや処置で後悔のないようにしていただきたいです。

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